就職 そして リスキリング

仕事で役立つスキルを身につけ続けるということ

就職に向けてパソコンを学んでいる人。

新しい仕事に就くために、学び直しをしている人。

そして、これから仕事を始めようとしている人。

「できることを増やして、仕事に就きたい」

そんな思いで、タイピングやWord、Excelなどを勉強している人も多いと思います。

そして、目標としていた就職が決まったとき。

「これで勉強は終わり」

そう思うかもしれません。

もちろん、就職は大きな目標です。

これまで努力してきたことが、一つの形になる瞬間でもあります。

でも、仕事を始めると、また新しく知らないことが出てきます。

初めて使うシステム。

見たことのない書類。

会社ごとに違う仕事の進め方。

「こんなことは習っていない」

そう思うこともあるかもしれません。

けれど、それは決して悪いことではありません。

学びが足りなかったのではなく、仕事には、実際に始めてみなければ分からないことがたくさんあるというだけです。

そして、そこからまた、新しい学びが始まります。


リスキリングは、大きな勉強だけではない

最近は「リスキリング」という言葉をよく耳にするようになりました。

新しい仕事のために、新しい知識やスキルを身につける。

そんなイメージを持っている人も多いと思います。

もちろん、それもリスキリングです。

ただ、何か大きなことを始めなければいけないわけではありません。

仕事を始めてから、

「このExcelの操作、もっと早くできないかな」

と思って調べてみる。

分からないパソコン用語が出てきたら、検索してみる。

新しく使い始めたシステムの操作を覚える。

一度教えてもらったことを、自分なりにメモしておく。

こうした小さな積み重ねも、学び直しの一つです。

仕事をするようになると、学生時代のように「勉強する時間」が決まっているわけではありません。

だからこそ、自分で少しずつ学ぶ習慣が役に立ちます。

毎日何時間も勉強する必要はありません。

気になったことを調べる。

できなかったことを、もう一度やってみる。

それだけでも、少しずつできることは増えていきます。

タイピングは、身につけたあとも続いていくスキル

タイピングも同じです。

ある程度入力できるようになると、「もう練習しなくても大丈夫」と思うかもしれません。

実際、仕事で毎日パソコンを使うようになれば、自然と入力する機会は増えていきます。

メールを書く。

Wordで文書を作る。

Excelに文字や数字を入力する。

検索するときにキーボードを使う。

こうした毎日の操作そのものが、タイピングの練習にもなっています。

ただ、パソコンを使う機会が少なくなると、せっかく身につけた感覚が少しずつ薄れてしまうこともあります。

だからといって、毎日長時間タイピング練習をする必要はありません。

数分でもいい。

ときどきキーボードに触れる。

以前よりも入力しにくくなっていないか、確認してみる。

それだけでも違います。

タイピングは、速さだけを競うものではありません。

仕事では、正確に入力できること。

画面とキーボードを何度も見比べなくても入力できること。

必要なときに、自然に文字を入力できること。

そんな「使える状態」を維持することが大切です。

一度身につけたスキルは、使い続けることで、少しずつ自分のものになっていきます。

パソコンのスキルだけが、仕事の力ではない

就職に向けて勉強をしていると、

「Wordがどこまでできればいいんだろう」

「Excelはどれくらい使えればいいんだろう」

と考えることがあります。

もちろん、パソコンスキルは仕事をするうえで役に立ちます。

でも、仕事ではそれ以外の力も同じように大切です。

大切なポータブルスキルの例
  • 相手の話をきちんと聞くこと
  • 分からないことを確認すること
  • 自分の考えを相手に伝えること
  • 優先順位を考えること
  • 時間を意識すること
  • 周りと協力すること
  • 新しいことを学ぶこと

こうした力は、仕事が変わっても、職場が変わっても使うことができます。

このような、さまざまな仕事に持っていける力を「ポータブルスキル」と呼ぶことがあります。

資格のように証明書があるわけではありません。

数字で測ることも難しいかもしれません。

それでも、長く働いていくためには、とても大切な力です。

そして、こうした力も、毎日の経験の中で少しずつ育っていきます。

「分からない」を、そのままにしない

新しい仕事を始めると、分からないことがたくさんあります。

それは誰でも同じです。

最初からすべてできる人はいません。

大切なのは、分からないことが出てきたときに、どうするかです。

自分で少し調べてみる。

以前のメモを見返してみる。

それでも分からなければ、相手に確認する。

そして、教えてもらったことを、次に生かせるようにしておく。

この繰り返しが、自分の力になっていきます。

「分からないことがない人」になる必要はありません。

むしろ、仕事を続けていれば、新しいことはこれからも出てきます。

大切なのは、

分からないことが出てきても、次にどうすればいいかを考えられること。

検索する。

調べる。

確認する。

試してみる。

こうした「学ぶ力」は、パソコンの操作そのものと同じくらい、これから先も役に立つスキルです。

学び続けることは、頑張り続けることとは少し違う

「これからも勉強を続けましょう」と言われると、少し大変に感じるかもしれません。

仕事を始めれば忙しくなります。

家のこともあります。

毎日、勉強のために時間を作るのは難しいこともあります。

だから、無理をする必要はありません。

毎日何かを勉強しなくてもいい。

資格を次々に取らなくてもいい。

ただ、仕事の中で、

「これ、もう少しできるようになりたい」

と思ったときに、少しだけ調べてみる。

便利な方法を知ったら、次に使ってみる。

忘れてしまったことがあれば、もう一度やってみる。

学び続けるというのは、いつも前に向かって走り続けることではありません。

立ち止まることもあります。

忙しくて何もできない時期もあります。

それでも、また必要になったときに、学び直せばいい。

一度離れたとしても、また戻ってくることができます。

できなかったことを思い出してみる

今できていることも、最初からできていたわけではないと思います。

キーボードを見ながら、一文字ずつ入力していたこと。

Wordで文字の大きさを変えるだけでも迷っていたこと。

Excelの数式を入力するときに、何度も確認していたこと。

そんな経験がある人もいるでしょう。

でも、繰り返しているうちに、少しずつできるようになりました。

できるようになったことは、いつの間にか当たり前になっていきます。

そして、「自分はまだまだできない」と感じることもあるかもしれません。

でも、今の自分だけを見ていると、できるようになったことには気づきにくいものです。

ときどき、少し前の自分を思い出してみてください。

以前は難しかったことが、今は自然にできているかもしれません。

人は、一度に大きく変わるわけではありません。

小さな「できた」が積み重なって、気がついたときには、以前よりずっと遠くまで来ています。

就職は、一つのスタート地点

就職することは、大きな目標です。

そのために勉強してきた人にとっては、特別な一日になるでしょう。

でも、就職した瞬間に、すべてが完成するわけではありません。

新しい環境で、新しいことを覚える日が始まります。

うまくできないこともある。

思った以上に時間がかかることもある。

周りと比べて、不安になることもあるかもしれません。

そんなときは、焦らなくて大丈夫です。

今までだって、最初はできなかったことを、一つずつ覚えてきたはずです。

仕事も同じです。

今日できなかったことが、来週には少し分かるようになるかもしれません。

何度か経験するうちに、自然にできるようになるかもしれません。

その繰り返しが、仕事のスキルになります。

そして、タイピングやパソコンの操作も、ポータブルスキルも、少しずつ自分の中に積み重なっていきます。

これからも、自分の力を少しずつ育てていく

タイピング。

WordやExcel。

新しいパソコンの知識。

生成AIなど、これから登場する新しい技術。

そして、人と話す力。

相手の話を聞く力。

分からないことを確認する力。

新しいことを学ぶ力。

仕事をしていく中で、必要になるものは少しずつ変わっていきます。

今必要なスキルが、数年後も同じとは限りません。

だからこそ、「これを覚えたからもう大丈夫」ではなく、必要になったときに新しいことを学べる自分でいることが大切なのかもしれません。

それは、特別な才能ではありません。

これまで、できなかったことを練習して、少しずつできるようになってきた。

その経験そのものが、これから新しいことを学ぶときの力になります。

学びに終わりはありません。

でも、それは、ずっと勉強し続けなければならないという意味ではありません。

これからも必要なときに学び、少しずつできることを増やしていく。

分からなくなったら、もう一度調べる。

忘れたら、もう一度やってみる。

少し前の自分より、できることが一つ増えていたら、それで十分です。

いつか振り返ったとき、

「あのとき、少しずつでも続けていてよかった」

そう思える日が来るかもしれません。

就職は、一つのゴールであり、同時に新しいスタートでもあります。

これから先、どんな仕事に出会うのか。

どんなことを学ぶのか。

今はまだ分からないかもしれません。

でも、新しいことを学ぶ力と、これまで積み重ねてきた経験は、きっとこれからも自分の力になってくれます。

焦らず。

比べすぎず。

できることを、一つずつ。

これからも、  先生はあなたを応援します。